ラッセル『哲学入門』読書会
ラッセル『哲学入門』読書会

ラッセル『哲学入門』読書会

・お申込みはチケット一覧ページから。
・読書会開始30分前まで購入可能です。

■哲学書にあまり触れたことのない方のための読書会です!


【哲学スクール】トアリストンの読書会メンバーの多くは、哲学書をあまり読んだことのない初学者です。

わからないこと、気になったこと、その場で考えたこと、理解の確認など、お互いに話しながら、ゆっくりと進行していきます。

真剣な会ではありますが、気軽に参加できる読書会になっています。

途中からのご参加も大歓迎です(初回が2024年4月9日になります)。

これまでの読書会をブログでまとめています。こちらからどうぞ。


■トアリストン読書会のご感想

・感想①

本当にお世話になりました。ゆっくりと、 納得がいくまで解説して頂けたので、理解ができたのと、 まとめながら整理できそのうえでわかっていけたことが大きかったように感じています。特に、後者のことは他の読書会ではあまり感じられない、 当読書会の特長と思います。 主催者の方の柔らかなイメージも哲学と良い意味で、新鮮かつ和やかな雰囲気で会が進んだことも個人的にとても心地良かったです。


・感想②

哲学書の原文を読むのは、小説と比べて難しく感じます。一文一文が重く、何を言っているのかすぐに理解できないこともしばしばです。ただ、誰かと一緒に読むと、自分では気づけなかった新しい視点や補足が得られることがあり、「そういうことだったのか」と腑に落ちる瞬間があります。一人で読むより時間はかかりますが、その分、少しずつ理解が深まる過程が面白いです。


・感想③

毎回、非常に丁寧に説明をして頂いているので解釈が深まります。説明用語もわかりやすいです。また、ところどころで主催者様が間に入り、他の参加者と意見交流することがありこれも思考が拡がるとともに興味がそそられるところです。そして、自分の解釈がまとまっていない場合でも、うまく整理し直していただけるので助かっています。加えて、受講者の意見を決して否定されないところは、安心感を得られるとともに本読書会の魅力であり、特長と思います。


■ラッセル『哲学入門』


本読書会では、イギリスの哲学者、バートランド・ラッセル(1872- 1970)の『哲学入門』(1912)を読んでいきます。

ラッセルと言えば、核廃絶に関する「ラッセル=アインシュタイン宣言」で、その名前を知っている方も多いのではないでしょうか。

本書は、哲学者ラッセルの書いた、極上の哲学入門書であり、哲学書です。
彼は本書で、哲学において問われ続けてきた諸問題を見事にえぐりだし、その後の哲学の方向性を示すことになりました。

本書は次のようにはじまります。

「理性的な人なら誰にも疑えない、それほど確実な知識などあるのだろうか。この問いは、一見難しくなさそうに思えるが、実は最も難しい問題の一つである。自信をもってきっぱりと答えようとしても、何かがそれを妨げている。そのことをはっきりと認識するとき、私たちはすでに哲学を始めているのである」(ラッセル『哲学入門』、高村訳、筑摩書房、2005年、9頁)。

ラッセルは本書で、私たちが確実だと思っている常識や日常的習慣を批判していきます。

しかし、それは、信じられるものなんて何もない、や、個人個人の考えがそれぞれ正しい、や、日常とかけ離れたところに確実な世界がある、と言うための批判ではありません。

ラッセルは「思考を広げ、習慣の抑圧から解き放つ」ことが哲学であると言います。

「哲学の価値は主にその不確定さそのものに求めるべきなのである。世代や地方ごとの習慣的信念や常識から、[略]さまざまな偏見が生まれる。哲学的素養がまったくない人は、一生をこうした偏見にとらわれて過ごす。こういう人にとっては、世界は確実で有限で分かりきったものになりがちだ。日常の対象に何の問題も見て取らず、なじみのない可能性を軽蔑的に拒絶する。それに対して、[略]哲学をはじめるやいなや、私たちは最もありふれたものによってすら、はなはだ不十分にしか答えられないような問題へと導かれる。それらが引き起こした疑いに対して、哲学は―正しい答えを確実に知らせられないとしても―多くの可能性を指摘できる。そうして私たちの思考を広げ、習慣の抑圧から解き放つのである」(ラッセル『哲学入門』、高村訳、筑摩書房、2005年、190頁)。


100年以上読まれている哲学書を、ぜひ一緒に読んでみませんか。
習慣の抑圧から思考を解放し、見慣れた風景ではない、様々な可能性を探す旅にご一緒できれば幸いです。


■イベント詳細


テキスト
・ちくま学芸文庫のラッセル『哲学入門』(高村夏樹訳)を読みます。 事前にご購入ください。

進め方
・参加者は全員読解にご参加いただきます。
・一段落ずつ音読していただき、 どのように解釈するのかみんなで考えていきます。
・音声をオンにできる方のみご参加ください。
・読解の補助として、講師が解説します。

場所
・Zoomを用いたオンラインでの読書会になります。
・スマホやタブレットでのご参加の場合は事前にアプリのダウンロードをお願い致します。
・アプリのダウンロード方法がわからない場合、Zoomサポートにてご確認ください。
・パソコンでのご参加の場合はダウンロードは必要ありません。
・読書会を録画して、読書会のメンバーに2週間ほど共有しおります。予めご了承ください。
・資料はチケット購入前に配布する場合がありますが、録画動画はチケットをご購入していただいた方にかぎりお配りしております。

参加にあったって
・練習の場として、覚えたての知識を気軽に使っていただければ、 と思っております。
・体験ベースの読解も積極的にしていただければと思います。 
・うまく論じることができなくても大丈夫です。 練習の場として考えていただければと思います。
・読解にある程度の一貫性をもたせつつも、 多様な読解可能性を保持できるように進んでいく予定です。 ご了承ください。
・自分の主張を無理に他人に押し付けたり、 相手を侮辱する発言をした場合ご退室いただきます。

その他
・参加者が少なくなった場合など、すべて読み終える前に読書会を終了する場合があります。 ご了承ください。


■読書案内

・『哲学入門』の内容を概観したい場合は、本書の「解説」と「訳者解説」がおすすめです。

・『世界の名著 70 ラッセル・ウィトゲンシュタイン・ホワイトヘッド』、中央公論新社、1980年。
←ラッセルの生涯と思想に関して概観したい場合は、こちらの解説がおすすめです。

・高村夏樹『ラッセルの哲学[1903-1918] センスデータ論の破壊と再生』、勁草書房、2019年。
←『哲学入門』を含めてラッセルに関して詳しく知りたい場合は、こちらの本がおすすめです。ただし、専門書なので覚悟して挑みましょう!

・哲学史をある程度勉強したい場合は、こちらのサイトを参考にしてください。
←本格的にやりたい場合は、『岩波 哲学・思想事典』などの事典類を用意するといいと思います。曖昧に把握している用語が出てきたときに役に立ちます。

・野矢茂樹『言語哲学がはじまる』、岩波書店、2023年。
←ラッセル『哲学入門』に直接関りがあるわけではないですが、こちらの本もおすすめです。





■講師

・西脇祐(中央大学):https://researchmap.jp/nishiwakiyu
・ホワイトヘッド哲学の発展史に関する研究者。最近では、ホワイトヘッドを中心とした20世紀初頭有機体論に関する研究も発表している。

■トアリストン

・ホームページ
https://toariston.tokyo/
・ツイッター
https://twitter.com/philotoariston
・スレッズ
https://www.threads.net/@ philotoariston

*当方は適格請求書発行業者ではないため、インボイス制度に対応した適格請求書の発行はできかねますので予めご了承ください。

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